次の有理点を有する有理数体上の非特異平面3次曲線 E を考える。なぜこの曲線を取り上げたかは後日報告できればと思う。
(1)
ここで kは有理数とする。E は(1,0)を有理点として有する。また、非特異であることは、少し計算すればわかる。このような平面3次曲線は楕円曲線となる
ので、weierstrass標準形に変換できるはずである。
(1)の両辺をyの3乗で割ると
(2)
を得る。X=x/y, Y=1/y とおくと
(3)
を得る。さらに
とおくと
となるので、これを(3)に代入すれば
を得る。これをさらに変形して、
を得る。ここで
とおけば、
を得る。すると、
blog.goo.ne.jp に示した4次楕円曲線の形になるので、
に注意して
とすれば、
となる。ここで、
である。
次に、 を で表し、 を で表せば、以下を得る。
逆変換は、上記の4次楕円曲線のメモより
であり、上記の の関係から
に注意して、計算すると
ここで
である。
以上、E とWeierstrass標準形は、なかなか簡単な関係にはならない。また、上記Wikipediaには、
「Pが重根を持たない三次多項式として、y2 = P(x) とすると、種数 1 の非特異平面曲線を得るので、これは楕円曲線である。Pが次数 4 で無平方とすると、これも種数 1 の平面曲線となるが、しかし、単位元を自然に選び出すことができない。」
とあり、このメモではPとして4次式を経由しているのが気がかりである。もっとうまくWeiestrass標準形に変化する方法があるのかもしれない。