1.はじめに 自然数の5乗和 を 2通りに表せないか試みているが、なかなか手がかりが得られないので、2変数の5次の斉次式であればどうなるかやってみた。なるべくに近い形の斉次式として、以下の形を考えることとした。 のとき となる。 本メモではこの形の2…
第29回日曜数学会(2024.2.25)で発表する(した)資料です。ご関心のある方はご覧いただけるとありがたいです。 drive.google.com
1. はじめに 有名なBirch and Swinnerton-Dyer conjectureによると、 上の楕円曲線 の有理点群の rank と の 関数 の における零点の位数(analytic rank)は等しい。つまり、有理点群の rank を , analytic rank を と記すと である。 sagemathには、rank …
(10/27追記)いつも記事を読んで下さるNさんから記事の楕円曲線Eの有理点について、記事にあるもの以外に も解であり、これは記事にある有理点とは独立のようだ、というご指摘をいただきました。 確かにこれも有理点であり、s=2とした場合の 上の楕円曲線のra…
1.はじめに このメモは、「メモ34 有理数体上で定義されたある代数曲面上の曲線について」の続編である。その最後に、 の解で の形のもののうち 、 のものを2つ示した。 この解が、さらに , とするとき ここで の解になれば、「(1)の定める代数曲面上に有…
1.はじめに 次のx,yに関する2元2次不定方程式の有理数解について、以前 「ある代数曲面上の有理点を無限個有する有理曲線について」を書いた。 (1) ここで その中で、 をパラメータとする以下の2つの解を得た。 但し は平方数 但し は平方数 を固定すれ…
1.はじめに 去る2023年2月11日に開催された第26回日曜数学会で、2つの実2次体の数の5乗和を2通りで表すパラメータ解を示した。以下の通りである。 -------------------------------------------------------------------- 命題 のとき、 特に、 とすれば実2…
第26回日曜数学会(2023.2.11)で発表する(した)資料です。ご関心のある方はご覧いただけると嬉しいです。 drive.google.com
この記事は、「日曜数学 Advent Calendar 2022」の12月13日(火)の記事として書きました。 1.はじめに 第25回日曜数学会で の解を実2次体で求めた例を発表した。この中で以下の に関する2元2次不定方程式の解を用いた。 (1) ここで 発表の中で用いた解は…
2022年10月15日の第25回日曜数学会で、 の実2次体での整数解を求める発表を行いました。その際、なぜ実2次体なのかという質問をうけ、虚2次体であれば簡単に例が求まるので実2次体とした旨の回答をしました。ここでは、その虚2次体の例を記しておきます。 (1…
第25回日曜数学会(2022.10.15)で発表する(した)資料です。ご関心のある方はご覧いただけると嬉しいです。
1.はじめに Silverman Tate のRational Points on Elliptic Curves(以下,[Sil]と記す)の第4章の練習問題を(未解答を含め)解いてみた結果を記したメモの(その3)です。その2で問題4.8と4.10に言及したので今回はその解答の試みをメモしました。 2. 問題…
1.はじめに Silverman Tate のRational Points on Elliptic Curves(以下,[Sil]と記す)の第4章の練習問題を(未解答を含め)解いてみた結果を記したメモの(その2)です。解答におかしなところがあれば、是非ご連絡下されば嬉しいです。また、なんとも、…
1.はじめに Silverman Tate のRational Points on Elliptic Curves(以下,[Sil]と記す)の第4章は有限体上の楕円曲線を扱っている。章末の練習問題に取り組み始めたので、備忘録としてメモしておく。解答が不完全であったり、誤りがあったりする可能性はあ…
1. はじめに メモ26に書いたように、楕円曲線の等分点の作る体や虚数乗法について学ぶためSilverman・Tateの”Rational Points on Elliptic Curves”(以下[Sil]とする)の第6章を読み始め、ざっと読んだ。でもどうもすっきり頭に入ってこない。そこで章末の問…
1.はじめに 2022年6月19日(日)の第24回日曜数学会で、2つの自然数の3乗の和として2通りに表される数(タクシー2)もn通りに表せる数(タクシーn)も有理数の3乗の違いしかないことを発表したが、重要なことを明確に言わなかったような気がするのでここにメ…
第24回日曜数学会(2022.6.19)で発表する(した)資料です。ご関心のある方はご覧いただけると嬉しいです。
1. はじめに Q上の楕円曲線の等分点の作る体や関連して虚数乗法の話が面白そうにみえたので、Silverman・Tateの”Rational Points on Elliptic Curves”(以下[Sil]とする)の第6章を読み始める。その後、Hasse-Weil ゼータ関数でも具体的に計算してみようかな…
1. はじめに (その3)の最後に「既存のタクシーnからランクの大きな楕円曲線 が得られるのではないだろうか。」と書いたが、いくつか試してみたので、それをメモとして残して、このタイトルでのメモは終わりにしようと思う。 (その2)の「1.はじめに」 …
1.はじめに メモ22,23の「タクシー数:2通りに表せる場合とn(>2)通りに表せる場合」のその1と2で、3乗の違いを無視すれば、タクシー2もタクシーn(>2)も同じであることを書いたが、その検討の際にいくつか気づいたことがあった。それについて、備忘録として…
1.はじめに (注)2022年4月14日に誤りを発見し、図1、図2等を訂正しました。タクシー2を与えるa,bのペアは、より狭い範囲となりました。 メモ22の本文の最後に、「3乗の違いを除けば、タクシー2は、2つの自然数の3乗和としてn通りに書けることになる。」…
1.はじめに 2つの自然数の3乗の和として2通りに表せる自然数をタクシー2と呼ぶことにする。そうすると最小のタクシー2がいわゆるラマヌジャンのタクシー数 である。 タクシー2を求めるには、次に不定方程式を解けばよい。 この不定方程式の有理数解は以下…
本メモ21は、メモ20の続きであるので、メモ20からご覧いただけば幸いです。 4.非特異平面3次曲線とそのWeierstrass標準形の間の双有理変換が準同型であることの確認 ここでは、メモ19,20で記した双有理変換 φ が準同型であることを2つの例でみてみる。 対…
1.はじめに メモ19で以下の非特異平面3次曲線からWeierstrass標準形の楕円曲線への双有理変換 について記した。ここでは、非特異平面3次曲線を E、Weierstrass標準形の楕円曲線を W 、双有理変換:W→E を φ と記そう。 Eの加法構造は、Wの加法構造から φ に…
次の有理点を有する有理数体上の非特異平面3次曲線 E を考える。なぜこの曲線を取り上げたかは後日報告できればと思う。 (1) ここで kは有理数とする。E は(1,0)を有理点として有する。また、非特異であることは、少し計算すればわかる。このような平面3次曲…
第21回日曜数学会(2021.6.13)で発表した資料です。ご関心のある方はご覧ください。
ラマヌジャンのタクシー数1729は、2つの自然数の立方和として2通りに表せる最小の自然数としてあまりに有名である。 である。 今、2つの自然数の立方和として2通りに表せる自然数をタクシー2と呼ぶことにする。そうすると、小さい方から、1729 , 4104 , 1383…
第19回日曜数学会で発表した資料です。ご関心のある方はご覧ください。
6月28日(日)に行われた第18回日曜数学会で発表させていただいた資料を添付します。 内容的には、メモ15に書いたことと同じです。 実は、タクシー数1729を使ってもとめた恒等式は2年ほど前に求めていて、今回それを発表しようと思いましたが、たまたま91から…
メモ16の続きである。 ③ 立方数を2とおりであらわす特殊な場合として3とおりを考える (ぼちぼち) b. たまたま見つかったパラメータ解 メモ16に書いたとおり、2つの立方数で3とおりに表せる数があれば、その数から2とおりに表せるパラメータ解と楕円曲線が…